「当たって砕けろ、なのよ!」


思わず大きな声を出してしまった。

すると、縁側にいた陽炎様がすっと立ちあがった。

まずい…!


「……そろそろ姿を見せたらどう?」


うわあああ、ばれてる! ばれてるよ!


「出てこいって言ってるんだ!」


陽炎様は、持っていた刀をまっすぐこちらに投げつけた。

ものすごい速さのそれを紙一重で避け、あたしは茂みから抜け出した。