──ガサガサガサ!


なにかが、木の上から大量の葉っぱとともに落ちてくる。

ドオンと大きな音がしたと思うと、その衝撃で地上一面に散らかっていた枯れ葉が舞いあがった。


「え、槐……これって……!」


小次郎が情けない声を上げる。


落ちてきたのは、顔はサル、胴はタヌキ、手足はトラ、尾はヘビの巨大なもののけだった。

そう、鵺だ。

鵺は手裏剣を脇腹に受けたらしく、その部分に血をにじませている。


まさか、こんな簡単に出てくるなんて。

しかも、手裏剣が当たっちゃうなんて。