「きっとみんな、鳥の声を聞いたんだ。いるかどうかもわからない鵺の皮をとってこいだなんて……陽炎様は、お前を嫁にする気はないって言っているようなものだろ」


「うるさいなぁ。探せばいるかもしれないじゃん!」


「絶対見つからない」


「もういいってば! 嫌なら帰れば!?」


猫又退治だって、あたしが頼んだわけじゃないのに、小次郎はどうしても一緒に行くと言って聞かなかった。

そんなに文句ばかり言うなら、来てくれなくていいのに。