ハツレン


 放課後になって約束した場所に行く。どうや

ら私のほうが先に着いたみたいだ。予想通り学

習室はガラリとしていて、少し埃っぽかった。

すぐ後に斉藤も来た。

「すみません、HRが長引いちゃって。」

「いいよ、私も来たところだったから。」

「本当に使われてないんですね、ここなら大丈夫そう。」

さて、何から伝えようか。

「あのね斉藤、実は…、」

そうして、昨日のコンビニであったこと、奈津

が遠藤正樹のことを好きになったこと、奈津に

協力して欲しいと頼まれたことを事細かく話し

た。斉藤は黙って聞いてたけれども、前髪の下

の表情は、隠れていても曇っていくのがわかっ

た。

「まあ、こんな感じ何だけども…。」

「俺、どうすればいいんだろう。」

「いや、まだどうなるか分からないし、諦めんのは早いでしょ。」

弱音を吐く斉藤に呆れて声をかける。

「あ、あともう一つあった。」

「え!?まだ何かあるんですか!?」

それから今日遠藤正樹に言われたことも愚痴を

混じえつつ全て伝えた。