太一と付き合いだしたキッカケも、初めてのキスも、一緒に暮らしだした経緯も…二人で出しに行った婚姻届も……
何もかも一瞬の出来事のような気がしていた。
でも、やり直せるとしたら、やはり写真を撮ったあの日。
それしかないと思った。
『私…』
思い詰めたような言い方をしたからだろうか、皆の視線がこっちを向いた。
その顔を眺めて、意を決したように言った。
『結婚式から!』
皆が驚く。無理もない。私達は式なんて挙げなかったから。
『…式なんていつ挙げたのよ⁉︎ 』
昼休みが終わる寸前、舞に聞かれた。
『挙げてないよ。でも、記念に写真を撮ったの。それがドレスが似合わなくて。だからやり直せるならそこからかな…って』
笑って返すのを見て、無理をしてると思ったんだろう。舞はぎゅっと抱きしめてくれた。
太一と別れたことを、私はこれっぽちも悔やんでなどいなかったのに……
「集合写真撮ります。皆さん並んで下さい」
式場のカメラマンの声に皆が集まる。新郎新婦を取り囲む様に一同が集いカメラに収まる。
あの時の願いが叶ったかのような今の展開は、やはり夢だとしか思えない。
親戚一同も含めて撮ったこの写真が、何処でどんな風に飾られるのか、謎でしょうがない。
これから始まる式の中で、私は「たからがひかる」と何を誓い合えばいいのか…。
「エリカ…立てる?」
目の前に手が差し伸べられる。
顔を上げ、彼を見る。
私の思い描いていた結婚式は、この人とじゃない。
でも、今、私はこの人との結婚式に臨もうとしてる。
これが現実ではなく、夢だと、十分知りながら……。
「立てるよ」
自分で立ち上がろうとしたら、いきなり手を掴まれた。
ぶ厚い手の温もりを感じて、ドキッとする。
太一とはまた違う男性の手を、胸を震わせながら握り返す。
「あ…ありがとう…」
声が震える。改めて緊張する。
初めての結婚式を、記憶も何もないまま行う。
夢ならどうか醒めて。
今ならまだ…諦めもつくからーーーー。
何もかも一瞬の出来事のような気がしていた。
でも、やり直せるとしたら、やはり写真を撮ったあの日。
それしかないと思った。
『私…』
思い詰めたような言い方をしたからだろうか、皆の視線がこっちを向いた。
その顔を眺めて、意を決したように言った。
『結婚式から!』
皆が驚く。無理もない。私達は式なんて挙げなかったから。
『…式なんていつ挙げたのよ⁉︎ 』
昼休みが終わる寸前、舞に聞かれた。
『挙げてないよ。でも、記念に写真を撮ったの。それがドレスが似合わなくて。だからやり直せるならそこからかな…って』
笑って返すのを見て、無理をしてると思ったんだろう。舞はぎゅっと抱きしめてくれた。
太一と別れたことを、私はこれっぽちも悔やんでなどいなかったのに……
「集合写真撮ります。皆さん並んで下さい」
式場のカメラマンの声に皆が集まる。新郎新婦を取り囲む様に一同が集いカメラに収まる。
あの時の願いが叶ったかのような今の展開は、やはり夢だとしか思えない。
親戚一同も含めて撮ったこの写真が、何処でどんな風に飾られるのか、謎でしょうがない。
これから始まる式の中で、私は「たからがひかる」と何を誓い合えばいいのか…。
「エリカ…立てる?」
目の前に手が差し伸べられる。
顔を上げ、彼を見る。
私の思い描いていた結婚式は、この人とじゃない。
でも、今、私はこの人との結婚式に臨もうとしてる。
これが現実ではなく、夢だと、十分知りながら……。
「立てるよ」
自分で立ち上がろうとしたら、いきなり手を掴まれた。
ぶ厚い手の温もりを感じて、ドキッとする。
太一とはまた違う男性の手を、胸を震わせながら握り返す。
「あ…ありがとう…」
声が震える。改めて緊張する。
初めての結婚式を、記憶も何もないまま行う。
夢ならどうか醒めて。
今ならまだ…諦めもつくからーーーー。

