兄は私の誕生をとても喜び 誕生から初めての帰宅から ベッタリと離れなかったそうだ 私の幼い頃の写真には いつも隣で兄が笑顔で写っていた 私の兄には心臓の機能障害と 脳にも若干の発達障害があった だから私は内気な兄を補うように 手取り足取り過ごしていた そして、成長していく この先幼い私には 素敵なお姉さんになれると 信じて疑わなかった この世の中と私の心とのズレは 少しずつ少しずつももう既に深まっていた