「ん?佑真って桐島ですか?」



なんて、変な質問で返すと「そうだよ!ジャージなんていつでもいいから行くぞ」と言われて



立ち上がって、スタンド席の一列目まで歩いていく園田先輩をわたしも追った。



一列目には他の学校も集まっているけど、二人くらい入れそうなスペースを見つけて2人でそこに立った。



桐島の走る10000mは400mトラックを25周する種目。



競技時間が長い分、最後がすごく盛り上がる。



「アイツ、一組目だからすぐ走るはずなんだけど」



2人でスタートラインに並ぶ選手を組まなく探しながら見ていると、うちの高校のユニフォームを着ている人を見つけた。