その選手たちの中には……。
「あ、桐島……」
「ほんとだ!」
桐島の姿もあって。
彼は周りの補欠の部員たちに背中をポンポンとされながら悔しそうに泣いていた。
桐島の近くにいた訳じゃないから、実際どんな練習をしていたか、どのくらい過酷だったのかわからない。
それでも桐島よりも年数かけて走ってきた先輩たちよりも速くなったってことは相当頑張ったんだと思う。
校内のタイムでも桐島のタイムは10人中2番でとても速かった。
こんなに、こんなに頑張っても本番の舞台へは遠いんだと現実を突きつけられた。
その後はわたしもさやかも一言も話すことなく、『また明日ね!』とさやかに言うとわたしはさやかの家を後にしたんだ。

