でも……。
「柚里、アンカーの子が頑張ってるんだから、わたしたちが悔やむのはやめよう。
きっとわたしの後に走った子たちも差を縮めてると思うから、今は一生懸命応援しよ」
ねっ?と言って、わたしは柚里の肩をぽんぽんとしてから、一緒にゴールの近くでアンカーの子を待つ。
それから「アンカーの選手がもうまもなく到着します。拍手で迎えてあげて下さい」というアナウンスが聞こえた。
1位で入ってきたのはやはり本宮高校の選手。
でもそのすぐ後ろにはうちの学校のアンカーが追っている。
「ラストラスト!あとちょっとだよ!」
「頑張れ頑張れ!」
と一生懸命ゴールテープの後ろから声援を送る。
そしてそのアンカーの子はわたしたちの声が聞こえたのか、腕をいっぱい振って本宮の選手を抜かそうと頑張っていた。

