風に恋したキミと




競技場に着くと、わたしを見つけた柚里が走ってきて「本当にごめんなさい!」といきなり謝られた。



「どうしたの?まだアンカーまで走り終わってないのに」



柚里はフルフルと俯きながら首を横に振った。



「私……全然いつもどおり走れなかった。本宮にも全然届かなかった」



そういう柚里の表情はもう泣きそうな顔で、何度も「ごめんなさい」って謝ってきた。



「いつもどおり走れなかったのはわたしもだよ。柚里だけじゃない」



「ううん、莉桜は走っている間に本宮との差を15秒落としたってみんなから聞いた。だからそんなことないよ」



違うんだ。いくら差を縮めたって抜かせないと、しょうがない。



だって1位にならないと絶対に全国大会には進めないんだから。