風に恋したキミと




そしてそんな中、最後の大会は始まった。



まだ自分の気持ちに整理はついてないけど、でも大事な大会なのに落ち込んでるわけにいかなくてみんなの前では常に笑っているように心がけた。



「On your mark……」



―パンッ!



わたしは雷管の音とともに走り出した。



でも去年県で1番になれた時のように走ることだけに集中ができない。



集中しないと、集中しないと。



わたしの中で佑真が消えただけでこんなに大好きな陸上まで集中できなくなるなんて思いもしなかった。



それだけ佑真はわたしにとって自分らしい走りをするための活力だったんだって思い知らされた。