風に恋したキミと




トップの選手の背中が一番大きく見えた。



この前、彼女が見せたあの清々しい笑顔、今度はわたしがしたい。



そう思った瞬間、彼女はまるでわたしの気持ちに気付いたかのように



一歩の足の幅を大きくして、腕を今よりも大きく振ってラストスパートをかけ始めた。



わたしとトップの選手との差がまた広がる。



そのせいで焦る気持ちがどんどん込み上げてくる。



大丈夫、わたしはあの人抜かせる。



そう言い聞かせるとラスト100mくらいのところでわたしも本格的にラストスパートをかけ始めた。



それが吉と出るかそれとも凶と出るか。



前に桐島が終わった後倒れるくらい、わたしももうこの試合が終わったらどうなってもいいと心に決めて。