風に恋したキミと




「じゃあ行くぞ」



と言って、いきなり走り出した桐島。



「えっ!ちょっと走るの?」



「当たり前だろ。お前が俺の大事なアップの時間取ったんだろ」



そう言って桐島はわたしの方に振り返ることなく走って行く。



確かにそうだけど……わたし走り終わったばっかりなのにーーー!



「桐島速いよー!そんな速いんじゃこれから10kmも走れないよー!」



と言いながらもわたしはスパイクを片方ずつ手に持って桐島を追いかけた。



そしてわたしは桐島の背中に向かって



“ありがとう”と心の中で呟いたんだ。