ペースが上がることによって、一位を走る背中も少しずつ大きく見えてくる。 わたしは2位の選手がペースダウンを感じた5周目の時、ここだっ!と思った時に追い抜かしたんだ。 残り2周、距離は800m。 わたしの敵は1人になった。 あっ…… このユニフォーム この走り方 この後ろ姿 ……知ってる。