風に恋したキミと




「でも足とよく相談しながら走れよ。



前みたいに足壊したら元も子もなくなる。



だから無理だけは絶対すんな」



そう言うと、桐島は足を止めた。



なんで足を止めたのかと辺りを見てみると駅まで着いたからだった。



ここからはわたしと桐島は反対の電車に乗る。



だから桐島とはここでばいばい。



「うん、足のこともちゃんと考えるよ。



大会の後は駅伝だって待ってるから、足壊してる場合じゃないもん」



「そうだな。目標に潰されんなよ。



今の小川は体力を取り戻すことだけ考えればいい」



じゃあなと言うと、桐島はICカードをピッとかざすと、プラットホームへと歩いて行ってしまった。



桐島と2人きりいれる帰り道は毎回じゃないから特別に感じる。



「また励ましてもらっちゃった」



不器用な言い方だけど、自分のことを気遣ってもらえるのはとてもうれしいこと。



今度はいつ一緒に帰れるかな。