風に恋したキミと




桐島は転がったメディシンボールをしゃがんで拾うと軽々しく持って、わたしに向かって投げてきた。



そしてわたしが投げ返そうとした時、桐島はこんなことを言ってきた。



「お前って園田先輩のこと好きなわけ?」



その瞬間、急に力が入らなくなって、自分の手からメディシンボールがボタッと落ちた。



「……なんで?」



急いで拾いなおしてわたしはボールを投げ直す。



桐島、今、わたしが園田先輩のこと好きだって言った?



「だって、二人とも怪我してからすげぇ仲いいじゃん。



傍から見たらイチャついてるようにしか見えねぇし」



い、イチャついてる?そんなこと全然してるつもりないのに。



桐島はどっか違う方を見ていて、でも表情はなんだか不機嫌そうに見えた。