「ねぇ…これから、うち来ない?」

(やっぱり!!)

「いやいや…行かないから。」

「そんなこと言わないで、来てよ…ね?」

その女性は吐息混じりに色っぽく囁き、ユウの腕に自分の腕を絡めて、上目使いにユウを見た。

今までの女の子とは一味違う、大人の女の色気で迫って来る。

「離れて…。」

ユウが女性の手を振り払おうとした時、ユウを挟んで女性とは反対側の台の上に、ドン!!と衝撃が走る。

(ヤ、ヤバイ…。)

「オレ今はちゃんと付き合ってる彼女いるから。彼女以外の人とはもう、そういうことする気ないから。」

慌ててユウは女性の手を自分の腕からほどいた。

「ふうん…。」

女性は、ユウの隣で黙々と荷物を袋詰めしているレナを、値踏みするようにじっと見た。