ジメジメとした梅雨がようやく終わる頃。

1学期の期末テストを終え、生徒たちの間では夏休みへの期待と共に、解放感が漂っていた。


その日の放課後、レナは写真部の活動のため、理科室に足を運んだ。

今日は新入部員を紹介するとメールが届いていた。

レナが他の部員たちと並んで座っていると、見覚えのある男子生徒がニコリとレナに笑い掛けた。

「高梨先輩、お久しぶりです!」

「あ…水野くん…。」