昔みたいに優しいユウに戻ったかと思えば、乱暴にレナを傷付けるユウ。

(もう、わからないよ…。一体、どれが本当のユウなの?!)

胸元に残されたユウの唇の跡にそっと触れると、レナはシャワーを頭から浴びながら、しばらく泣き崩れていた。

(もう、2度と会わない…。)




その日の夕方。

レナはユウの残した唇の跡と、初めての切なく苦しい想いを胸に、須藤が待つニューヨークへと旅立った。