「レナ、打ち上げ…行くよね?」

「……。」


レナは迷っていた。

もう、ユウには会わない方がいい。

でも、すっかり仲良くなった`ALISON´のメンバーたちやライブのスタッフたちに、一言の挨拶もなく日本を発つことは心苦しい。

仕事上の付き合いなんだから行かないとまずいかな…と、まるで言い訳をするように、打ち上げに行かないといけない状況であることの口実を探す。

「行くよね?日本で最後の夜なんでしょ?」

「うん…。」

「パーっと楽しもうよ。せっかく頑張って来たんだからさ。ねっ?」

マユのいつになく力強い説得に負けたレナは、内心少しだけホッとしながらうなずく。

「そうだね…。」