恋の定義──そして今日も、君を想う──

「それで…楽しかった?好きでもない女と付き合ってる姿を好きな女に見せつけたりして。」

「…全然。」

「…だよね。私もそうだった。」

「誰と何してもドキドキもしないし、気持ち良くもないよ。心がないもん。レナへの当て付けみたいに、いろんな女の子と遊んでみたけど、そんなの虚しいだけだった。どんどん苦しくなって、息をするのも苦しくなって…。」

「それで、ロンドンへ高飛びしたわけだ。」

マユは茶化すようにそう言うと、少し笑う。

「まぁ、ミュージシャンになるのは夢でもあったし、だったらもう戻らないつもりで、何もかも捨てて行こうって思ってさ。」

「そうなんだ…。」

マユはグラスに口をつけ、ワインをひとくち飲むと、静かに呟いた。

「アンタが急にいなくなった時…レナ、毎日泣いてたよ。」