「そう…。片桐…アンタ、逃げたんでしょ。」

「えっ?!」

マユは真剣な顔でユウを見た。

「レナとの間に何があったのか知らないけど…。あのコは何も話さないからね。友人としては力になれなくて苦しかった…。」

「そっか…。」

レナは、ユウのしたことを誰にも話さなかった。

親友のマユにさえも。

ユウはタバコに火をつけると、大きく息をついて煙を吐き出した。