「さっき、何してたの?」

クッキーを細い指でつまみながらレナが尋ねる。

「曲、作ってた。」

「そうなんだ。」

短い会話。

静かに流れる時間。

決して口数の多い二人ではないけれど、時々訪れる沈黙さえ気にならないほど、二人でいる時間は心地がいい。


そこへ賑やかな声が響く。

「ただいまー。あら、レナちゃんいらっしゃい!」