拓:「おい、お前、それ…」
ア:「…え?……あ、ああ、これね、えっと、こ、転んじゃって…」
俺がアヤカの腕の傷をじっと見つめていると、アヤカはそれを隠すように光輝の方を向いた。
ア:「コ、コウちゃん、今日放課後ケーキ食べたいなーっ……?」
とっさに話しかけたが、光輝はイヤホンをしているため、全く気付いていない。
拓:「…言いたくないなら別にいいよ」
本当によかったので、俺はアヤカに勉強を教えようとしたが、彼女は椅子に座って苦笑した。
ア:「…いや、話すよ、そりゃ黙ってたら怒っちゃうよね」
いや、別に怒っても無いし、そこまで興味があるわけじゃない…と言おうとしたが、まあいいかと思い、言わなかった。
ア:「ほら、光輝も拓也もモテモテでしょ?私みたいな落ちこぼれが仲良くしてたら駄目らしくて…」
アヤカが作り笑いをした。
俺は、何とか頑張って考えて、返す言葉を繋げていった。
拓:「俺が原因なら、俺が何とかするぞ。それに誰と仲良くするのも勝手なんじゃないのか?」
ア:「…うん、ありがとう」
アヤカは涙を拭いながらら頷いていた。
だが、俺には何で泣いているのか、それでも笑っているのか、俺には分からなかった。

