太陽と月に分けられて



光:「拓也、お前勉強しなくても大丈夫なんだから、これ、アヤカに教えてやって」

拓:「…別にいいけど」


俺はよく、アヤカの勉強を見ていた。

光輝は俺の能力を羨ましがることなく、普通に接してくれていた。


光:『ふーん、まあ人それぞれだな、教師とか余裕なんじゃねえの?』


と、光輝に言われたこともあり、俺は教師を目指し大学の勉強をしている。

この学園には、大学もついてあるので、特に勉強することもないのだが。


とりあえず俺は、机に突っ伏しているアヤカの頭をつついた。


拓:「おい、起きろ」

ア:「痛い痛い痛い!」


そんなに力をいれたつもりは無かったが、アヤカは涙目になりながら俺を見る。


拓:「そんなにか?」

ア:「そんなにだよ!!?」


俺を指差しながら、アヤカが怒ってくる。

そのとき、アヤカの腕に傷があることに気付いた。