太陽と月に分けられて



3人でまわる京都観光も、後30分程
となっていた。

少し日が傾き始めた情景を、三人は
清水寺の2階から見上げていた。


蘭:『すごい…』

圭:「東京じゃ、これは見れねえな」


青葉が、薄いオレンジ色に染められ、
その光景に二人は息を飲む。

完二はその二人を見て、何を思ってか
ずっと微笑んでいる。


完:「二人は仲がいいね」

圭:『…お前、いきなりどうした?』


圭太が困りぎみで完二を見る。

だが、既にそこには完二が見当たらず
圭太は反射的に蘭の方を見る。


圭:「っ!?畜生…やりやがったな」


圭太の目線の先には、綺麗な夕焼けが
あるだけだった。