蘭:『うわあ、凄い!』
蘭が嬉しそうにはしゃぐ。
新幹線へと乗り換え、京都へと
向かっている。
窓からはイメージ通りの京都の風景
が絵に描いたようにあった。
圭:「んな、はしゃぐもんか?」
拓:「俺は日本史の教師として最高
だけどな」
拓也がうきうきとしながら
ポテトチップスをパリッと口の中に
いれる。
圭太は拓也の持っている袋から一枚
ポテトチップスをひったくり、食べた
凛:「この後は自由行動ですよね?」
圭:「おう、確かそうだろ」
圭太が腕についている時計を見て言う
凛はそれを聞いて、少し遠慮気味に
言った。
凛:「わ、私は一人でまわりたいので…
すいません…」
蘭:『え!?そうなの??』
凛:「はい…京都は私の祖母の家が
あるので、そこでのんびり…と」
前に凛には両親がおらず、祖母に
育てられたという話を聞いていた二人
は黙りこんだ。
蘭:『なら仕方ないね、うん!』
圭:「まあ、どっちでもいいから俺は」
納得してくれた二人に申し訳なさそう
に凛は軽く微笑んだ。