サ:「何であの女なの?何でサクラじゃ
なくてあの女が私の何年もの想いを」
果樹園に、一人取り残されたサクラは
酷く歪んだ顔で蘭を恨んでいた。
その顔には、いつもの冷血さはなく
憎しみと嫉妬で溢れ返っていた。
幼稚園から同じ想いを抱いている
相手に、何一つ見られない
なのに何故、あの女は見てもらえて
食堂で助けてもらえていたのか
サ:「許さない…許さない…」
サクラがそう呟き続けていると
?:「ああ、許せないね」
誰かの声がした。
サクラは驚いてそっちの方を見ると
恐怖で顔が更に歪んでいく。
サ:「な、何で貴方が……あ…」
?:「蘭を虐めるなんて許せないなぁ」
謎の人物がゆっくりとサクラに
近づいていく。
サクラはガタガタと震えが止まらない
?:「ねえ、同じ、苦しさ、味わう?」
その言葉の後にサクラの大きな悲鳴が
聞こえた。