蘭が落ち着いた後、拓也は彼女を
保健室へ連れていった。
保険医いわく、少し脳震盪を起こした
だけなので、心配はいらないと
いうことだった。
呼び出されてきた圭太が息をきらせて
保健室へ駆け込んでくる。
圭:「蘭っ…!!」
圭太がベッドで寝ている蘭を力強く
抱き締める。
それに反応したのか、寝ている蘭の
口元がフニャッと歪む。
拓:「とりあえずは大丈夫だそうだ」
圭:「ありがとうございます」
拓也が棒つきキャンディーをくわえて
微笑んで言った。
拓:「まあ、一応担任だからな」
圭:「はい……蘭、ごめんな」
圭太がそっと蘭を離して、見つめる。
圭:「俺の言うこと聞けつってんのに
…ほんと、馬鹿だな」

