蘭:『暗い怖い暗い怖い暗い怖い暗い
怖い暗い怖い暗い怖い暗い怖い暗い
怖い暗い怖い暗い怖い暗い怖い暗い』
静まり返った倉庫の中で、
異常なほどに蘭は震えていた。
両腕には爪でひっかいたような
切り傷ができており血が滲んでいる。
血のついた両手で頭を押さえながら
蘭は壊れたようにブツブツと呟く。
蘭:『ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい』
ドンッ!勢いよく扉が開き、
拓也が駆け足で走ってきた。
拓:「米崎か!?おい、大丈夫か?
お前…!?血がっ…」
蘭の近くに来た拓也が目を見開く。
蘭の両手と腕についている血を見て
驚いているのだ。
拓:「おい…落ち着け…」
蘭:『ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…』
何かを思い出しているのか、蘭に
伸ばした拓也の手が震えている。
それからガッと蘭を引き寄せて、
ギュッと抱き締める。
拓:「大丈夫だ、大丈夫…」

