寝癖なのか何なのか
天然パーマの男が言う。


拓:「えー、今日から君達の担任をする三上拓也だ、よろしく」


そう言った彼の目元は
うっすらクマがあるようだ。

その行為を気だるげに思いながら
目を開けているように蘭には見えた。

それから拓也は
ハッと思い出したように言う。


拓:「あ、月組の責任?担当?をしている。寮のことは分かってるよな?」


拓也の寮という言葉に
クラスの半数が顔を俯かせ、
残りの半数がニヤニヤと笑う。

蘭は目をつむりながら、
ぐっと下を向いたままだ。