拓:「うーし、じゃ明日は遅れるなよ
遅刻したら置いてくからなー。」


拓也がタブレットの電源を切りながら
言った。


拓:「はい、バイバイ」


しまりの無い言葉で終わらした拓也は
さっさと教室を出ていった。

その扉を閉めるときに、蘭をじっと
見つめていたのは言うまでもない。

忘れたフリをしようとしていた蘭は
ため息をついて立ち上がる。

そして補習を受けるため、鞄を持って
さっさと出ていこうした。


サ:「蘭、この後暇?」


後ろから真っ直ぐで綺麗な声が
聞こえた。

蘭は振り替えって苦笑いした。


蘭:『いやあ…勉強をしないと……』

サ:「勉強?別にまだいいんじゃ
ないの?カフェでも行きましょう」


サクラが腕を引っ張って早歩きで
蘭をつれていく。

蘭は止めようとしたが、諦めて
ズルズルと引きずられていった。