棒つきキャンディーをくわえた
拓也は蘭を見て言った。


拓:「で、いじめは大丈夫なのか?」

蘭:『はい、皆優しいですし、特に』

拓:「あ、そう…まあ、ならいいけど」


拓也がニカッと笑う。

その笑顔がかっこよかったのか
蘭が少し顔を赤くする。


拓:「俺のイケメンsmileに
やられたか、顔赤いぞ」

蘭:『いや、そんな笑い方すると
思わないので、不意討ちですよ』


拓也がニヤニヤと笑いながら
ムスッとする蘭をつついた。

蘭は拓也を睨みながら手をはらう。


拓:「いや、すぐるんの妹だもんな、
親近感わくな」

蘭:『二年生の時の兄が、先生は
凄くいい人だって言ってましたよ』

拓:「まあ、アイツは一人で勝手に
してくれるから楽なんだよ」


優秀な優を担任に持っていた頃を
思い出しながら、拓也が言った。

蘭のことを気にかけてくれているのも
優に物凄く頼まれたから…らしい。


拓:「西園寺がいるのは心強いな 。
小泉は…まあ、計算高いタイプだ」

蘭:『皆いい人ですよ!』


蘭の眩しい言葉を聞いて
拓也が若干引目に蘭を見つめる。