ハーフの女子が蘭の後ろの席に
座ったとたん、拓也が入ってきた。


拓:「うぃーっす。全員いるか?
じゃあ今日は委員会、係決めな」


そう言って、教卓に肘をつき
タブレットに何かを書き込む。

すると黒板代わりのスクリーンに、
意外にも綺麗な字で係・委員会決め
と書かれたものが映された。


拓:「えー、学代、保険、美化、
体育、図書を男女一人ずつ決める」

麗:「先生、学級代表やります!」


麗菜が待っていたと言うように
勢い良く手をあげる。

そのテンションに驚いたのか
拓也はビクッとして頷いた。


拓:「えーっと、じゃあ神原で」

神:「わ、私は図書…」


神谷がそっと手をあげる。

一番残りそうな図書委員が埋まった
ことが嬉しいのか、拓也が笑う。


拓:「うっしゃ、じゃあ次」


そうしてどんどん埋まっていくが
一番面倒くさい保険委員会が残る。

隣のクラスからは寮に戻る声が
キャッキャッと聞こえる。



圭・?:「俺・私保険で」


圭太とハーフの女子が手をあげる。

二人の声がハモった瞬間、
教室が軽く静まり返る。


拓:「おー、じゃあ決まりだな。
うし、じゃ解散」