いい加減な理由で不良男子の奎太と
毎日を過ごす事になった蘭。

太陽組の寮から送られた奎太の荷物の
整理を手伝うことにした。

彼女が作業している段ボールには
音楽関連の本が詰め込まれている。

それを意外そうに見つめ
しばらく考え込んでから蘭が言う。


蘭:『小泉君は頭いいの?それとも推薦とか?』

圭:「入試トップ」

蘭:『…』

圭:「今、見た目こんな人にそんな才能与えるなんて不公平だなあ…と思っただろ?」


奎太の言葉にギクッと震える蘭。

一語一句間違っておらず
ツーッと冷や汗をかいていく。

それから、ゆっくりと奎太の方を向き
ニコッとぎこちなく笑った。

それを冷めた目で見ていた奎太が
床に寝転びゆっくりと話し始めた。


圭:「まあ、俺は偶然頭のできがよかっただけだ。運動もそれなりだし、喧嘩とか滅多にしねえし、意外と普通だろ?」

蘭:『そう…なのかな?でも、小泉君は話してると楽しい人だよ』

圭:「…はいはい、そりゃどーも」


馬鹿にされたと思ったのか、
奎太が目を細めて適当に返事をする。

蘭はそれをみてクスッと笑いながら
奎太の荷物を取りだしていった。