ジエンダーラブ

遙side

なんにもなかった光とは普通に元通り

光はやっぱり、いいやつ。

逃げてきてさやに怪しまれなきゃいいけど。。。


一応連絡しておけばいいかな。


あれ?

スマホがない。
最悪

光の家に忘れた。

取りに行きづらいなー。

いや。でも。

なくてもまぁ、いいか。

いやいやむり、

帰る頃にとりにいけば。
自分のいえの前でいったりきたり。

ゴン


いてて。

「すい…ま…せん?」

「お前なにしてんの?体調悪いんじゃないの?」

「あ。いや。ってか。もうデートおわり?」

「届けにきた。ほらよ。」

あたしのスマホ

「ありがと。」

小さくいった。

ドキッとしてるあたしに

「ひゃぁ。」

うわー。顔が赤くなっていく。

「熱ないじゃん。」

え?

「いや、あがってきた?ごめん。おれよくわからない。」

体がぼわーと熱くなる

意識がなくなりそう。

宏はあたしのぽっけから鍵を取り出し
なかにはいりベッドに寝かしつけた。

そしていなくなった。

なーんだ。
期待してた自分も嫌だ。

なんかだるい。

ドアが開く音で
意識が少し回復した。
ママかな……

息を切らした宏
プリンの入ったレジ袋

あたしは意識が戻ったかのように起き上がり

「ごめんね。大丈夫だから、さやのところもどって…」

宏の中にすっぽりおさまった。

「大丈夫じゃないじゃん。いつも、光ばっか頼って。幼稚園のときからずっと。おれには大丈夫って。」

え?
嫉妬なの?
でもあたしのこと。
宏の細いけどしっかりとした腕
あたしの心臓の音がきかれる
夏の暑さの何倍もあつい。
なのに嫌いじゃない暑さ

「遙、光がずっとすきだったもんな。おれきづいてたよ」


悲しい笑いをした。

どーしてそんな悲しそうなの、


「おれ、さやのところもどるね。」


そっか、さやの彼氏なんだ。宏は

「あとさ……まだ許せない?おれはあのこと忘れる。もう一度あのときみたいにおれは仲良くしたい。さやが心配してた。明日は光の家で勉強会するみたいだから、こいよ。」


気づいてないのはどっちだよ。

風邪なんてほんとは引いてるわけじゃない
とろけそうで体の奥がただジンジンあつくなっただけ。

あたしの心臓の音は
宏には届いてないみたい。

もし届いてたら、
私はさやといられる?