そして、一緒に帰ったあの日のこと。


「俺、転校すんだ。」

「えっ。」

「お母さんの仕事の都合で長崎に。」

嫌だよ。行かないで。私は、悠人君が好きなの。

っていえばよかった。

「そうなんだ。」

なんでこんな言葉しか言えなかったんだろ。


次の日、悠人君は転校していった。