「ね、すがちゃん」

昼休み。

モリは私の席に遊びに来る。

「うん?」

そんなのは、いつも通りなんだけど、やたらモリの声が真剣だ。

「昨日、せーちゃんと話したんだ」

「…、電話?」

モリは休みだったはずなのに。

「そう」

「それで?」

「すがちゃんが、冷たいって。怒ってるみたいだった、って」

そんなこと、した覚えは無いけど。

「そう?やったつもりはなかったんだけどなぁ。ま、そう感じたなら、明日謝ろっと」

「そういうことじゃないの」

モリこそ、怒ってんじゃん。

「じゃ、何?」

「せーちゃんがどれだけ怖かったか!わかってんの?」

…はぁ?

「いやいや、知らないよ」

どうでもよすぎる。

「きも。意味わかんな」

モリはそう一言残して、自分の席に戻って行った。