その日、総司が目を覚ました。
本人の話を聞くと、真夏で羽織を着ていたからなのか、とても蒸し暑く、頭がくらくらして、気が付いたら倒れていたのだそうだ。
熱中症。
運ばれてきた総司を、すぐに診ておいてよかった。
そう思った。
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翌日、土方さんの部屋に幹部が招集された。
総司も何も心配はいらなくて、元気に土方さんの部屋へ向かって行った。
私もその話に参加することになった。
内容は馬詰親子のこと。
監察方にはすでに探させているが、なかなか情報がつかめないらしい。
「-で、監察方が情報を掴めなければ、腹を切らせるも何もないからな。
あいつらも、忍者なわけでもねぇ。
あと一日探させてもらう。
それで見つからなかったら、打ち切りだ。
美奈、あとはいいぞ。」
そう笑って声をかけてくれたのは、土方さん。
話し中、私がずっとそわそわしていたことに気が付いたらしい。
私は、「じゃあ、平助君の様子、見てきます。」と言って、部屋を出て行った。


