押され気味…。
今回は本当に総司に押されていた。
「美奈さん、少し弱くなりましたね。」
なんて言われる始末。
その言葉…腹が立ちました。
満面の笑みで
「そうかな?」
と総司に返す。
「そうですよ!!」
なんて言うから、完全にはらわたが煮えくり返ってしまった。
壁際まで押され気味な形で総司を連れてくる。
「美奈さん、今回は僕の勝ちですね!!」
なんて笑顔で言う総司を横目に私は壁を蹴りあげた。
「えっ!?」
焦る総司。
そりゃあそうだ。
だって私は今、総司の後ろにいて、首元に木刀をトンとあてているのだから。
「勝者、玖龍!!」
蟻通さんの試合終了の声が響く。


