「えー。
あっついじゃん。」
「いいじゃないですか!!
ほら!!
お互い防具なしでいいですよ!!」
笑いながらやんわりと断ろうと、次の言葉を発する前に手をひかれ、木刀まで持たされる。
これはもう、断れるような雰囲気ではない。
「…わかったよ。」
そう言い、周りでまだ稽古をしている人たちを避けさせ、構えをとる。
近くにいた蟻通さんに審判を頼んだ。
「それでは、はじめっ!!」
合図と共にぶつかり合う木刀。
出会った時よりもより一層力をつけた総司は、最初に手合わせした時よりも手こずる形となった。
でも、そんなことで負けたりはしない。
昔からよく言われてきた言葉は
「女の子だから。」
という言葉だった。
何気に負けず嫌いだった私にはその言葉は苦痛でしかなくて
いつか必ず見返してやる
絶対にそんな言葉言わせてなるものか
そう言ってたくさん稽古を積んだのだ。


