百花繚乱―新選組―  第二幕



「えー。

あっついじゃん。」


「いいじゃないですか!!


ほら!!
お互い防具なしでいいですよ!!」



笑いながらやんわりと断ろうと、次の言葉を発する前に手をひかれ、木刀まで持たされる。


これはもう、断れるような雰囲気ではない。




「…わかったよ。」



そう言い、周りでまだ稽古をしている人たちを避けさせ、構えをとる。





近くにいた蟻通さんに審判を頼んだ。



「それでは、はじめっ!!」



合図と共にぶつかり合う木刀。




出会った時よりもより一層力をつけた総司は、最初に手合わせした時よりも手こずる形となった。



でも、そんなことで負けたりはしない。




昔からよく言われてきた言葉は



「女の子だから。」



という言葉だった。
何気に負けず嫌いだった私にはその言葉は苦痛でしかなくて


いつか必ず見返してやる

絶対にそんな言葉言わせてなるものか



そう言ってたくさん稽古を積んだのだ。