百花繚乱―新選組―  第二幕



「これは、電子辞書っていう、現代のもの。
調べたいことがあれば、ある程度は出てくる。


これには、歴史のこととか色々載っているから、皆には極力見せたくなかったの。




―だから、絶対に見せちゃだめ。
教えてもだめ。


総司、わかった?」



「はい!!

わかりました!!」


そう言った総司に安心して息を吐く。



「それにしても、現代のものは便利なんですね!!

何が書いてあるのかよくわかりませんが。




他に、何か現代のものはないんですか?」



「あるよ。」


そう言って、物置の奥にしまっておいた鞄から筆箱など、色々なものを取り出す。




「これは、教科書って言って、学問を学ぶときに使うの。
これはノート。

学んだことをこのノートってやつに書き込んでる。


そして、これが、今の筆の代わりになっている物。

シャープペンっていうんだよ。
これは、消しゴムっていうやつを使えば、書いた文字を消すことができる。


ちなみに、消しゴムはこれね。」



総司が、私が次々と取り出すものをもの珍しそうに見て、目をキラキラと輝かせる。



「美奈さん!!

その、しゃーぷなんちゃらで文字を書いてみたいです!!」


私は、総司にノートの何も書いてない後ろのページを差し出し、シャープペンの使い方を説明しながら、文字を書いてもらった。