「ふう…」

「あっ。ももちゃん。」

「その…昨日はごめんね。」

「え。」

「いろいろあったでしょ？聞いた。」

朝練へ行くとももちゃんに謝られた。
ももちゃんの彼氏はサッカー部。

サッカー部はすぐ噂が広まるから…
私と北村くんの事を聞いたみたい。


「本当にごめんね。うまくいってるのかもしれないなっ思ったんだ。」

「うん。悪いのは私だし。もう謝らないで？」

「ありがとうふう！！！」

もっとももちゃんに相談しとけばよかったな…

あまり深く聞いてこないももちゃんは本当にいい子だ。

ーガラッ

「ふう！おはよ！」

「あっ！はるか！おはよ！」

いつも通り教室に入る。
けどいつもと違うのは…男子の視線。

「あぁ…田島だろ？」

「北村に振られたらしいよ…」

そんなコソコソ言ってるのが聞こえる。

やっぱり広まってるか。

予想してたけど実際言われるのはつらい。
もうやだ…

すると…

「ちょっと！なにそれ？なんでふうが来たらいきなりそーゆー話しすんの！？」

はるかが声をあげた。
静まる教室。

「そ、そうだよな。田島と北村のことだし俺達には関係なくね？」

橘くんも男子に言い聞かせる。

さらにうるさくなる男子達。


ーガラッ

「ちーっす！あれ？なにこの静けさ」

そこにサッカー部エースの小林くんが現れた。

小林くんは私に向けられた視線に気づいたようで…
私の頭の上に手を置いて静まるクラスに言った。

「お前らさ自分の恋はどーなんだよ？ちょっとは田島見習ったらどーだよ？男子のくせに影でネチネチ人の恋愛に口出すなつーの！」

「そーだよな」

「ほんとそーだよ。」

「わりいな田島！」

するとクラスの男子が謝ってきた。

女子はみんな男子を睨んでいるw

小林くん…すごい人だな。

いいクラスでよかった！！！

ちょっとだけ小林くんがかっこよく見えた