大嫌いで大好きな幼馴染み

そんなあたしに気付いたのか夜は手を動かしたままで話しかける。

「......蝶。まだ3枚しか作ってないだろ。疲れるの早すぎだ。」

「こういう作業は眠くなる。」

「だからって寝るなよ。」

「寝ないけど。」

「蝶の場合、寝そうだからな。本当に自由だから。」

”寝てたら寝てたで起こさないでそのままにしとくけどな”と付け足すように言う夜にあたしはものすごく怒った顔で睨んだ。

「......そんな事したら絶対......」

「しないから安心しろよ。本当に俺の事、信用しないんだな。蝶のくせに。」

「......信用してないわけじゃないけど.....分からないじゃん。今だって作業終わるまで待っててくれるって口で言ってても、夜はあたしを置いて帰るかもしれない。言葉ではいくらでも言えるけど本当にその言葉通りに行動するとは限らない。......嫌いな相手といるならなおさら。」

あたしの最後の言葉に今まで動かしていた夜の手がピタッと止まる。

そしてあたしの方へと顔を向け、目が合う形となる。

「......蝶だって俺を嫌ってるだろ。」

「うん。嫌い。」

.........何のためらいもなく夜の目を見ながら言うあたし。