鈴姫伝説 SideStory 番外編






「本当にさ~、どうやって捕まえたの?




 あんなイケメン!




 いいなぁ~、あたしも彼氏欲しい~!」





「ぐえっ!」





 今度は莉緒は首に抱き着いてきた。




 く、苦しっ!




 なんとかして、莉緒を引きはがすと莉緒は笑顔で言った。





「知りたいなぁ、二人が出会ったときのこと」





 ギク。





 そ、それだけはご勘弁!



 莉緒に霊力とか、天界とか、魔物とか不老不死とかの話をしたら、さすがにマズイ。



 まず、信じてもらえないし。





 そっと莉緒から、視線を反らす。




「あ━━っ!




 今、目反らしたでしょ!?



 教えてよぉっ!」






 ムリだよぉ。





 返事に困って、ウジウジしていると予鈴がなった。





「あ!  ヤバ!




 帰らなきゃ!




 バイバイ、莉緒!」





「え?  ちょ、すずかちゃん!」





 あたしは慌てて道具を片付けると、その場から逃げ出すようにして、教室を出た。