鈴姫伝説 SideStory 番外編







 それから、気付けば戦場の最中にいた。




 私と、お姉ちゃんと・・・・・・ロイルは、女神がいるであろう城へと向かう。



 私は、お姉ちゃんを守るため雪で目くらましにしたり、天使を氷付けにしたり。



 天使たちは、矢を使って攻撃してくる。




 その一つが私を襲った・・・・・・。






「──きゃ・・・・・・」






──パシッ。




 え・・・・・・。



 私に向けられた矢は、顔のわずか3cmのところで止められていた。



 え、誰が・・・・・・。



 その矢をつかみ取っていたのは、ロイルだった。



 
「大丈夫か?」



「うん」




 ロイルが前と変わらず話しかけてくれるのが嬉しい、なんて思ってしまう私は本当バカ。



 今戦いの最中なのに。




「二人ともっ!



 早く!」




 お姉ちゃんは、もう階段の二十段くらい上のところにいて、早く!と催促している。



 急ぐわよ、とロイルに視線で言うと、私は駆け出した。