鈴姫伝説 SideStory 番外編






 文化祭当日。



 夏真っ盛り。




 汗が滴り、みんなの呼び込みの声が高校内に響き渡る。





 あたしも必死に声を出す。




「一年B組の冷たい飲み物はいかがですか~っ!



 お茶に炭酸、ジュースもありますよ~!!」





 わりとあたしたちのクラスは人気で、来客が引っ切りなしにやってくる。




 売り子は笑顔を絶やしちゃいけないから、結構キツイ。



 でも、クラスのために、頑張らなきゃ!




 そして、また声を張り上げる。




 隣では、莉緒が接客していて、そっちには男子がわんさかいる。



 おお、モテモテ・・・・・・。



 莉緒も莉緒で、




「お、そこのおにーさん、カッコイイね!



 サービスしてあげる!」




 バチーンと、効果音でもつきそうな勢いでメイクでさらに大きくなった目でウインクして、男子を悩殺している。



 ・・・・・・罪じゃない?



 あんなこと、あたしにはできないけど、あたしはあたしで頑張らなきゃ!