「すずか」 「ん? っん!」 千に呼ばれて顔を上げれば、唇に熱いものが重ねられる。 「ちょっと、いきなりなにして」 ここ、一応町中! 真っ赤になるあたしに対して、千は平然として、 「したくなったから、した」 とあたしを抱きしめた。 もう、ダメ・・・・・・。 言うこと、聞いてくれない。 脳のおくまでとろけそうになって、身体の力がカクンと抜けた。 そのまま、力が入らず、千に家まで送ってもらったのは、言うまでもない。