「何か……絶対……凄い泡じゃない?」 茶碗子の母親は口元を引きつらせながら言った。 心配かけてはいけない。 母親想いの茶碗子は、とっさに背泳ぎを始めた。 ポリバケツの様な狭い浴槽である。 当然腕を廻すたびに壁にガンガン当たる。 それでも背泳ぎで漕ぎ続けた。 泡を隠すために。 母親に心配をかけないために。 娘心の背泳ぎ。