「なんでもって……死ねとか死ぬとか、誰が死ぬの?」 「む、虫だよ、虫よ! ヘンテコな虫いたの。蛇口らへんに」 「蛇口……」 茶碗子の母は躊躇せず蛇口を覗き込む。 ゴボゴボゴボ! 湯船の表面が激しく泡立っている。大量の大きなオナラをした様に。 「!」 茶碗子はその泡に気がつく。 慌てて泡を押さえようとするも、泡は泡なので手の平広げた指先から泡がすり抜けて行く。 泡だから。